立民代表選 弱い拘束力、支持分散…対立表面化も

オンライン意見交換会に臨む、立憲民主党代表選候補者ら(左から小川淳也、逢坂誠二、西村智奈美、泉健太)=20日午後、東京・永田町(鴨志田拓海撮影)
オンライン意見交換会に臨む、立憲民主党代表選候補者ら(左から小川淳也、逢坂誠二、西村智奈美、泉健太)=20日午後、東京・永田町(鴨志田拓海撮影)

立憲民主党代表選の号砲が鳴り、逢坂誠二元首相補佐官、小川淳也元総務政務官、泉健太政調会長、西村智奈美元厚生労働副大臣の4人が30日の投開票日に向けて走り始めた。勝敗は党内グループの動向がカギとなるが、自民党の派閥に比べて拘束力は弱く、支持が分散することも予想される。出身母体の違いに起因する対立が表面化する可能性もあり、挙党態勢の維持が新代表の課題となりそうだ。

枝野幸男前代表ら25人前後が所属する最大勢力の「サンクチュアリ」からは逢坂氏と小川氏が立候補した。グループは逢坂氏の擁立を決めたが、小川氏は旧民主党政権幹部と近い大串博志役員室長との一本化で立候補に踏み切った。野田佳彦元首相のグループや、重徳和彦衆院議員らの「直諫(ちょっかん)の会」の一部からも支援を受ける。ただ、サンクチュアリ内の反応は複雑だ。そもそも小川氏に対しては枝野氏が辞任を表明した直後、代表選出馬に意欲を示したことへの反発がくすぶる。ある中堅議員は「サンクチュアリは立民内では結束の強さを誇りにしている。組織の意向に従わなかった小川氏に憤っているのではないか」と語る。

西村氏を支えるのは菅直人元首相が主導する「国のかたち研究会」だ。15人程度の同会の支持をまとめたとされ、陣営は唯一の女性候補として支援のさらなる広がりを期待している。しかし、当初は同じリベラル系のサンクチュアリからの後押しを期待する向きがあっただけに、逢坂氏の出馬は痛手との指摘もある。

保守中道路線を掲げる泉氏は旧国民民主党出身で、陣営の中核は自らが率いる「新政権研究会」(約20人)が担っている。また、泉氏と同様、旧国民から合流してきた小沢一郎衆院議員のグループ(約15人)の支持獲得にも成功した。

小沢氏のグループはサンクチュアリ以上に結束が強いとされ、頼れる援軍を得た泉陣営幹部は「親分肌の小沢氏は応援の見返りに仲間の登用を期待している」と明かす。一方、泉陣営関係者は「国民民主出身者は外様だ」と漏らしており、代表選ではグループ内のしこりにとどまらず、出身母体の違いに起因する争いが表面化する可能性がある。

立民関係者は代表選について「とにかく党が分裂する事態だけは避けるべきだ」と祈るように語った。