アメリカンフットボールの日本社会人リーグ「Xリーグ」で、警視庁第9機動隊のアメフト部「警視庁イーグルス」が23日、リーグ最上位「X1スーパー」への昇格をかけた最終戦に臨む。機動隊員として国会など重要施設の警備や災害救助などの過酷な任務と両立しながら、非番や休日に練習に励んできた。厳しい訓練で鍛えたチーム力と精神力。創部50周年の節目の年にさらなる飛躍を目指す。(大渡美咲)
接戦で成長
「試合と一緒だ!」
「最後まで走って!」
19日の早朝、東京都江東区新砂にあるグラウンドは寒空の下でも熱気に包まれていた。警視庁イーグルスの全体練習だ。23日に行われるX1スーパー昇格を左右する一戦を前に、部員らの気迫は最高潮に達していた。
ポジションごとの練習から攻守を何度も繰り返し確認し、声を掛け合いながら9機のシンボルマーク「若鷲」が刻まれたヘルメットを激しくぶつけ合った。
X1スーパーは来季から12チームに拡大し、イーグルスなどが所属する「X1エリア」から上位4チームが昇格する。すでに2チームが昇格を決め、残りは2枠。4勝1敗のイーグルスは勝つか引き分けで昇格、負ければ昇格はない。
監督の寺島宏一警部補(40)は「今季は接戦でも勝ち切って選手が成長していると感じる。目の前の試合を一勝する」と力を込める。