北米3カ国首脳が5年ぶり会談 米国製優遇策が関係修復に影

左からメキシコのロペスオブラドール大統領、バイデン米大統領、カナダのトルドー首相(ロイター)
左からメキシコのロペスオブラドール大統領、バイデン米大統領、カナダのトルドー首相(ロイター)

【ワシントン=塩原永久】米国とカナダ、メキシコの首脳会談が18日、米首都ワシントンで開かれた。北米3カ国の首脳会談は5年ぶり。トランプ前米大統領時代はメキシコ、カナダとの貿易摩擦の影響もあり途切れていた。3首脳は気候変動対策などで連携強化を確認。ただ、バイデン米大統領肝いりで進める米国製電気自動車(EV)の優遇策に他国が反発するなど、関係修復に向けた会談にはぎこちなさが残った。

バイデン氏とカナダのトルドー首相、メキシコのロペスオブラドール大統領が出席した。米政府によると3首脳は温室効果ガス「メタン」削減の取り組みで合意。移民問題やサプライチェーン(供給網)の強靱(きょうじん)化も討議した。

一方、カナダが問題視したのが、米議会で審議中の巨額歳出法案に盛り込まれたEV購入の税控除だ。労働組合を持つ米ゼネラル・モーターズ(GM)など米国メーカー製のみを優遇する内容で、トヨタ自動車など海外勢が反発。カナダからも見直すよう申し入れを受け、米国が「話し合う」(バイデン氏)と応じた。

優遇対象から外れる見通しの米EV大手テスラのマスク最高経営責任者(CEO)も、「バイデン氏は全米自動車労組(UAW)の操り人形だ」とツイッターに書き込み、支持基盤の労組を重視するバイデン政権の姿勢に矛先を向けた。

バイデン氏は17日、中西部ミシガン州のGM工場で演説した際も「米国製、組合製のEV購入促進策」導入に意欲を示していた。