プーチン氏「限界超えている」 NATO軍事活動活発化を非難

外交方針に関する会議で演説するロシアのプーチン大統領=18日、モスクワ(AP)
外交方針に関する会議で演説するロシアのプーチン大統領=18日、モスクワ(AP)

ロシアのプーチン大統領は18日、外交方針に関する会議を開き、北大西洋条約機構(NATO)による黒海での軍事活動の活発化が「限界を超えている」とし、NATOへの「警告」を強化するよう政府に指示した。ベラルーシとポーランド間で緊張が続く移民問題や気候変動対策、対米・対中関係にも言及した。

プーチン氏はNATOが黒海のロシア国境付近で戦略爆撃機を飛行させているとし、「一定の限界を超えている」と指摘。東欧への米ミサイル防衛網の構築やNATOが先月発表した露外交官の追放も非難した。

その上で、国益侵害には強硬措置を取る-とするロシアの警告へのNATO側の危機感はなお不十分だとし、警告をより効果的にすべきだとの認識を示した。

NATOは今月、ウクライナなどと黒海で軍事演習を実施。ロシアは「監視する」と表明していた。一方でロシアは最近、ウクライナ国境付近に9万人規模の部隊を集結させているとされ、緊張が高まっている。

ベラルーシに入国した中東などの移民が欧州連合(EU)入域を目指してポーランド国境に押し寄せている問題について、プーチン氏は「欧米は移民危機を口実にベラルーシに圧力を加えている」と主張。友好国ベラルーシを擁護した。

プーチン氏はまた、米国とは立場が異なるが「接触と対話の用意がある」とし、核戦力の均衡を念頭に置いた「戦略的安定」をめぐる協議の進展に期待感を表明。「欧米側は中露の友好を妨害しようとしているが、今後も中国と関係を強化していく」とも述べた。(モスクワ 小野田雄一)