業師ぶり発揮、宇良が1敗キープ みえてきた故障前の「自分越え」

【大相撲十一月場所(九州場所)6日目】○宇良(あしとり)高安×=福岡国際センター(榎本雅弘撮影)
【大相撲十一月場所(九州場所)6日目】○宇良(あしとり)高安×=福岡国際センター(榎本雅弘撮影)

大相撲九州場所6日目の19日、宇良が博多の土俵を沸かせた。身長で11センチ高く、体重で30キロ重い大関経験者の高安を、技ありの足取りで下して1敗をキープ。本領を発揮した業師は浮かれることなく、「一番一番に一喜一憂しないで明日からも頑張る」と気を引き締める。

立って左腕を伸ばし距離を取る。圧力を受けて後退し、俵に足が掛かった。それでも慌てずに相手の動きを見定めると、隙をついて右足に飛びつき土俵に転がした。「狙っていたのか」の問いかけに、「分からない」と答えたのも自然に体が反応した証しだろう。

故障で平成29年秋場所途中から長期休場し、三段目からの再起も故障で再び長期休場を余儀なくされた。序二段まで番付を落として土俵に戻ったのが2年前の九州場所。苦労を重ねてきた先に、自己最高位の前頭4枚目の更新も現実味を帯びてきた。

大けがからの復活劇といえば、大関陥落後に序二段から横綱に上り詰めた照ノ富士が思い浮かぶ。「別に好調だとは思っていない。千秋楽で結果がよければ好調だったということ」と宇良。一日一番に集中して戦い抜くことで、横綱に続く故障前の自分越えがみえてくる。(奥山次郎)