マンスリー囲碁

藤沢女流本因坊、防衛の次は十段戦で快挙

女流本因坊戦五番勝負第3局で勝利し、初防衛を果たした藤沢里菜女流本因坊(右)。左は星合志保三段
女流本因坊戦五番勝負第3局で勝利し、初防衛を果たした藤沢里菜女流本因坊(右)。左は星合志保三段

第40期女流本因坊戦五番勝負で、藤沢里菜女流本因坊(23)が初防衛、通算5期目の栄冠を手にした。10月22日の第3局は中盤まで、タイトル初挑戦の星合志保三段(24)に押される状況が長かったが、持ち前の冷静な打ち回しで逆転。「第1局はほぼ負けの碁で、きょうも苦しかった。(挽回するための)勝負手を放って、なんとか好転した」と満足できる内容ではなかった様子だが「結果はうれしい」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

三番勝負で行われた今年4月の女流名人戦と6月の女流立葵杯で、藤沢はいずれも上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(20)に連勝し制した。トーナメント形式の扇興杯女流最強戦も、9月の決勝で上野を破った。「内容は紙一重で、負けていてもおかしくない碁ばかり」と謙遜するが、出場した女流タイトル戦全勝は圧巻だ。

「持ち時間が短く(1手30秒以内)、難しいところがある」と懸念していた女流棋聖戦は本戦トーナメントで敗退、来年1~2月予定の三番勝負出場を逃し女流5冠独占の可能性はお預けになったが、女流本因坊戦の6日後の28日には、「大和ハウス杯 第60期十段戦」で若手実力者の孫喆(そんまこと)七段(25)を破り本戦8強入りを果たした。最終予選で一力(いちりき)遼天元(24)を下したのに続く快挙で、あと3連勝すれば許家元(きょかげん)十段(23)に挑戦できる。「以前よりは安定した対局ができるようになっている」と話す藤沢が、女性初の七大タイトル挑戦権獲得なるか。(伊藤洋一)