財政支出規模過去最大に 政府、追加経済対策を閣議決定

臨時閣議に臨む(左から)林芳正外務相、岸田文雄首相、野田聖子少子化担当相=19日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
臨時閣議に臨む(左から)林芳正外務相、岸田文雄首相、野田聖子少子化担当相=19日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)

政府は19日夕の臨時閣議で、岸田文雄政権では初めての追加経済対策を決定した。国や地方の財政支出の総額は過去最大の55兆7千億円、民間企業の投資なども含めた事業規模は78兆9千億円に上る。新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済活動再開、分配戦略に特に力を入れ、コロナと共存する「ウィズコロナ」経済の政策運営に万全を期したい構えだ。

首相は臨時閣議に先立って行われた経済財政諮問会議で「コロナ禍で厳しい影響を受けた方に寄り添い、万全の支援を行うとともに新しい資本主義を起動していく」と述べた。

財政支出のうち、国負担分は43兆7千億円、地方負担分は6兆円で、国債などで得た資金を国が低金利で貸しつける財政投融資も6兆円活用する。

追加経済対策は、コロナ感染拡大の防止(財政支出で22兆1千億円)▽ウィズコロナ下での社会経済活動の再開(9兆2千億円)▽「新しい資本主義」の起動(19兆8千億円)▽防災・減災、国土強靱(きょうじん)化の推進など安全・安心の確保(4兆6千億円)-が4本柱だ。

また、感染再拡大に備えた使途を限定しないコロナ予備費は、令和4年度予算案でも3年度予算と同様に5兆円を確保する。

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