米ワイオミングに次世代原子炉 ゲイツ氏企業と日立 米政府が資金支援

ビル・ゲイツ氏(ゲッティ=共同)
ビル・ゲイツ氏(ゲッティ=共同)

【ワシントン=塩原永久】米原子力開発ベンチャーのテラパワーは17日までに、ナトリウム冷却型原子炉の初号機の建設地に、米ワイオミング州ケマーを選定したと発表した。同社は米マイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏が創設。提携先のGE日立ニュークリア・エナジーと2028年の操業を目指している。

テラパワーの16日の発表によると、建設予定地は2025年に閉鎖予定の石炭火力発電所の跡地。米当局の許可を前提に、出力345メガワットの原子炉を28年までに稼働させる。

総工費40億ドル(4600億円)の半分は米政府が資金を支援する。そのうち15億ドルはバイデン大統領の署名で15日成立した総額1兆ドル規模のインフラ投資法で支出が認められた。同法は次世代原子炉への計25億ドルの拠出を盛り込んでいた。

グランホルム・エネルギー長官は「今回のような計画でクリーンエネルギーの未来がもたらされる」とコメント。次世代の原子力技術に期待感を示した。

次世代原子炉をめぐっては、米政府が今月初め、ルーマニアに米ニュースケール・パワー製の小型モジュール炉(SMR)を導入する計画を、同国政府と進めると発表した。

バイデン政権は50年に温室効果ガス排出の実質ゼロを実現するための「長期戦略」を公表。既存原発の稼働を維持したうえで「30年代から40年代に増やす可能性がある」と明記し、将来的に無排出電源である原発を積極的に活用していく方針を示していた。