米豪、レアメタル供給合意 中国意識、新たな枠組み

レモンド商務長官(AP)
レモンド商務長官(AP)

レモンド米商務長官とオーストラリアのテハン貿易相は17日、シンガポールで会談し、電気自動車(EV)に欠かせないレアメタル(希少金属)の安定供給などで合意した。中国依存から脱却するのが狙い。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を離脱した米国が目指す「新たな経済枠組み」づくりの一環とみられる。

米豪はシンガポール、ニュージーランドの閣僚と4者会談も行い、インド太平洋地域のサプライチェーン(供給網)強化やインフラ投資で連携することで一致した。

オーストラリアの発表によると、米豪は「レアメタルがクリーンエネルギーへの移行に果たす重要な役割」を議論。サプライチェーン構築に当たっては「労働や環境の厳格な基準を維持する」と明記し、中国を意識した内容になっている。

テハン氏は会談で米国のTPP復帰も働き掛けたもようだ。ただ、レモンド氏は17日の講演で新たな経済枠組みへの意欲を表明。中国がTPP加盟を申請したことについては「なるようにしかならない」と突き放した。(共同)

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