浪速風

自分と向き合う勇気を

兆候がなかったはずはない。重大な事故の陰には軽微な事故が多く隠れ、その陰にはさらに多いヒヤリ、ハットがある。「ハインリッヒの法則」である。昨日、大阪府大阪狭山市で89歳の男が男女3人をはね、男性1人が亡くなった。男は「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」と話しているという

▼一昨年に起きた東京・池袋の自動車暴走事故を思い出した人は多かったのではないか。過失運転致死傷の罪で実刑が確定した90歳の元被告は、収監にあたってようやく自分の踏み間違いを認め謝罪した。最初にあっただろう「ヒヤリ」で運転を続けることを思いとどまってくれていたらと同じようなニュースを聞くたびに思う

▼翻って自分はどうか。池袋事故の後には運転免許の自主返納が増えたらしいが、また鈍化しているようだ。時間は誰にも平等である。先延ばしにしていいことはない。一度でも「ハット」があったら、自分と向き合うときである。