九州経済産業局は17日、国連の世界知的所有権機関(WIPO)が運営する環境技術のデータベースなどを通じ、先進企業と途上国などのスムーズな技術移転を目指すシステム「WIPO GREEN(ワイポ・グリーン)」に参加すると表明した。同システムには世界で130超の政府機関や団体、企業、大学などが活動を支援しているが、国の出先機関としては初参加となる。
九経局は、九州各地の企業が持つ環境技術を同システムを通じて世界に発信し、海外企業との協業による新事業の展開や、国際展開を視野に入れた技術革新の支援につなげる考えだ。
後藤雄三局長は「水素や地熱、洋上風力など有望分野はいろいろとある。中堅・中小企業が所有し、われわれが知らないものもあるだろう。九州のポテンシャルを引き出し、世界に広げたい」と語った。
一方、WIPO日本事務所の澤井智毅所長は「九州はアジアとのつながりが魅力的だ」と期待感を示した。