米中首脳会談 戦略的安定性に向け対話開始で合意 米補佐官明かす

サリバン米大統領補佐官(ロイター)
サリバン米大統領補佐官(ロイター)

【ワシントン=渡辺浩生】15日にオンライン形式で行われた米中首脳会談について、サリバン米大統領補佐官は16日、バイデン大統領と習近平国家主席が「戦略的安定性をめぐる議論を始めるよう試みることで合意した」と語り、核戦力増強を進める中国との間で軍備管理を念頭にした対話を開始することで米中首脳が合意したことを明らかにした。

米シンクタンク「ブルッキングス研究所」の政策討論会での発言。戦略的安定性とは敵対する国家同士の核戦力を中心とした軍事力の安定した均衡状態を指す。東西冷戦期、米国とソ連の間で戦略的安定性を目指す軍備管理交渉が行われた経緯がある。

中国の急速な核弾頭とミサイルの配備拡大と、開発計画などの透明性の欠如に対し、米国では軍備管理交渉の必要性を唱える声が強まっており、15日の米中首脳会談ではまずバイデン氏の側から戦略的安定性の必要性を提起したという。

ただし、サリバン氏は、米中間で模索する対話と米国とロシアの間の「戦略的安定対話」とは異なるとし、米露間の対話の方が成熟しているとも指摘した。 今日の中国は10年後の2030年までに核弾頭を1000発に増強する計画があると、先の国防総省の年次報告書でもされた。「対米抑止力の完成を急ぐ中国が、米国と核軍縮交渉に直ちに入るのは難しい」(外交筋)との見方もある。