京都のホテル、謝恩会予約増に期待 体験フェア開催も

謝恩会の体験フェアの会場。席の間隔をあけて、アクリル板で仕切られている
謝恩会の体験フェアの会場。席の間隔をあけて、アクリル板で仕切られている

全国的な新型コロナウイルス新規感染者の減少に伴い、京都市内の各ホテルは本格的に宴会などの再開を始めた。来年2~3月に向けて、これまでコロナ禍で開催を自粛してきた大学などの謝恩会の開催増加も見越し、PRに努めている。

カルパッチョやパイ包み、グラタン…。1人分ずつ器に盛られ、プラスチックなどのふたで覆われた料理が、ビュッフェスタンドに並ぶ。

ホテルグランヴィア京都(下京区)が9日、開催した感染防止対策を施した謝恩会の体験フェアの一場面だ。会場では約10人が座れる円卓の人数を7人に抑え、各席間にはアクリル板を設置。食事中も大声でなくても会話が聞こえるように板の中央を切り取って、ビニールを貼り付けたほか、うちわ形のマスクも用意した。

会場に並べられた料理。1人分ずつ容器に入れてふたで覆われている=いずれも京都市下京区
会場に並べられた料理。1人分ずつ容器に入れてふたで覆われている=いずれも京都市下京区

料理は、各自で必要に応じて取りに行く方法で、その場合の動線も統一。二酸化炭素濃度測定器も複数を配置する念の入れようだ。

□ □

ホテルによると、謝恩会の開催件数はコロナ禍前の平成31年の48件(6771人)に対し、今年は2件(314人)と大幅に減少した。しかし、9月末の緊急事態宣言の解除後、問い合わせが増えてきたため、フェアを初めて開催。佐藤伸二総支配人は「万全な対策を実際に見て安心していただければ」と期待する。

会場には約60人の保護者や学生が訪れ、対策を確認し、ホテル側の説明に耳を傾けた。兵庫県西宮市の御厨(みくりや)眞弓さん(62)は「コロナ禍で娘が高校時代に謝恩会ができなかった分、来年の成人式を機に当時の卒業生と保護者との共同開催を予定している。対策が徹底していて安心して開けそう」と話していた。

□ □

卒業シーズンは、学生の街・京都にあるホテルにとっても重要な時期の一つ。

ザ・プリンス京都宝ヶ池(左京区)は謝恩会用に「学生パーティープラン」(来年2月1日~3月31日)を用意する。換気や席との間隔、間仕切りはもちろん、料理は座席まで持っていくサービスで対応する。

京都ホテルオークラ(中京区)でも、来年2月から実施予定の謝恩会プランでは、会場での飲食以外に、料理のテークアウトやデリバリー方式も設定して対応していくという。

ただ、現状ではコロナ収束は見通せず、感染の新たな波への警戒感から予約の動きは依然鈍い。ホテル側は「感染がこのまま落ち着けば予約も増える」との期待感を示しており、今後も安全対策をPRしながら予約を獲得していく考えだ。(園田和洋)