「霊長研の解体計画、撤回を」 元所長ら有志会見

京都大が決めた計画の撤回を訴える元霊長類研所長の杉山幸丸氏(右から2人目)ら有志の会メンバー=16日、京都市下京区
京都大が決めた計画の撤回を訴える元霊長類研所長の杉山幸丸氏(右から2人目)ら有志の会メンバー=16日、京都市下京区

研究費の不正使用が問題となり、来年4月に組織規模を大幅に縮小し事実上解体されることが決まった国内唯一の霊長類の総合研究拠点「京都大学霊長類研究所」(愛知県犬山市)をめぐり、元所長ら有志の会メンバーが16日、京都市内で会見を開き、京大側に計画を撤回するよう訴えた。

計画では、霊長研の研究分野の一部を廃止。残りは新設する「ヒト行動進化研究センター(仮称)」や既存の学内組織に配置し、規模を大幅に縮小する。在籍研究員らも各組織に移す。

元霊長類研究所長の杉山幸丸氏=16日、京都市下京区
元霊長類研究所長の杉山幸丸氏=16日、京都市下京区

会見には有志の会代表の杉山幸丸(ゆきまる)・元霊長研所長と霊長研の元教授ら3人が出席。霊長研が12カ国計20研究機関と学術交流協定を結び、国際的研究拠点としての役割を果たしてきたと存在意義を強調し、「再編で今までのように活動できなくなれば、これまで霊長研が担ってきた国際的な責任を放棄することになる」として計画撤回を求めた。

会は10月下旬から、賛同する人の署名をインターネットで募集。16日現在で3万人を超え、11月中に京大側に手渡す方針という。

霊長研をめぐっては、京大が昨年6月、飼育施設の設備工事で架空取引や入札妨害があり、約5億円が不正支出されたと認定する調査結果を公表。同年11月には会計検査院が京大の認定分を含め、総額約11億3千万円の不適切な支出があったと指摘していた。