正論

京大霊長類研は小さな村だった エッセイスト 動物行動学研究家・竹内久美子

動物行動学研究家でエッセイストの竹内久美子さん
動物行動学研究家でエッセイストの竹内久美子さん

華々しい歴史思うと無念

来年3月をもって、愛知県犬山市にある、京都大学霊長類研究所は解体。新設する研究センターと京都大学野生動物研究センターや理学研究科といった既存の研究機関によって再編成されることとなった。霊長類研究所の華々しい歴史を知る者としては無念というよりほかはない。

事の発端は、チンパンジー用のケージの整備に関わる多額の不正支出があったことが判明したことにある。これによってチンパンジー研究で非常に名高い学者を含む6人に懲戒処分が下された。

実は私は霊長類研究所に何度も足を運んだことがある。カヤネズミの超音波声の研究をしていたのだが、その音声を調べるための、ソナグラムという装置がまだ研究室になく、同装置のある霊長類研究所に通ったのである。ソナグラムは普通、声紋分析の際に使われる。時間と音声に含まれる周波数の関係を示すものだ。

名鉄(名古屋鉄道)の犬山駅から霊長類研究所まではタクシーでしか行くことができない。運転手さんに「霊長類研究所までお願いします」というと、必ずこう返ってくる。「京大ですね」

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