浪速風

「貧しい国」から脱却を

子供給付だの、学生給付だの、生活困窮世帯給付だのと衆院選から続く「給付金狂騒曲」は一体、何なのだろう。政府は昨年、国民全員に10万円の特別定額給付金を配った。総額は13兆円近い。もし100万円配れば軽く国家予算を超えるが、それでもだれ一人、1年は暮らせまい

▼国が国民生活を丸抱えするなどできないということだ。だから経済活動に従事して自活し、納税もしてもらわねばならない。国の最大責務は、そのための環境整備である。さしあたって今は、雇用を創造するだけでなく、一人当たりの収入アップを図ることだ

▼日本の一人当たりの年収は今、3・9万ドルである。この30年間で4%しか増えていない。米国は48%伸びて6・9万ドル。OECD加盟国平均でも33%増の4・9万ドルある。日本は先進・中進国の中では貧しい国なのだ。ここにメスを入れなければ、消費は刺激されず、経済規模も大きくならない。岸田政権の最大の課題はここにある。