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アマゾンで生きる人を追う映画「カナルタ」公開

映画「カナルタ 螺旋状の夢」の一場面=提供写真(©Akimi Ota)
映画「カナルタ 螺旋状の夢」の一場面=提供写真(©Akimi Ota)

エクアドル南部のアマゾン熱帯雨林に住むシュアール族の生活を追ったドキュメンタリー映画「カナルタ 螺旋(らせん)状の夢」が19日から京都で、20日から大阪、神戸で公開される。シュアール族と生活をともにしながら撮影した太田光海(あきみ)監督(32)は「全く違う世界に生きる人たちと自分たちの共通項は何かを感じてほしい」と話す。

太田監督は東京都出身。神戸大卒業後、仏や英に留学し、マンチェスター大学で映像人類学の博士号を取得した。東日本大震災を機に、その地の文化や生活と現代生活の乖離(かいり)について考え、文化人類学研究を目的に平成28年8月にアマゾンへ。森に入ると一歩も歩けなくなった。事前に知識は得たものの、どこが危険か、何を頼りに進むのか全くわからない。「今の自分の五感では、ここでは生きていけない」と衝撃を受けた。少しずつ森の生活にも慣れ、1年以上、彼らと一緒に生活をした。

シュアール族は自給自足の生活をする先住民で、薬草を使い幻覚体験をする「ヴィジョン」を重視する独自の精神世界を持つ。その一方で、教育や医療、インフラ整備などには近代化の波も。拒絶することなく、良いものは取り入れる姿に太田監督は「瞬時に何が最適か判断するフラットな感覚と目を持っていた」と尊敬の念を持ち、カメラを回し続けた。

映画「カナルタ 螺旋状の夢」の太田光海監督=8日、大阪市西区(南雲都撮影)
映画「カナルタ 螺旋状の夢」の太田光海監督=8日、大阪市西区(南雲都撮影)

題名の「カナルタ」は現地の言葉で「おやすみ」「夢を見なさい」などの意味がある。起きて、眠るという時間のサイクルは世界中どこでも一緒。太田監督は「地球の裏側であっても、共通項が垣間見える。どんなに遠くても同じ地球に地続きでいることを感じてもらえたら」と語る。

19日から京都の出町座、20日から、大阪のシネ・ヌーヴォ、神戸の元町映画館で公開される。(南雲都)