地方政治ルポ

新潟・見附市長選 ドタバタの舞台裏

退職申出書を提出後、会見した見附市の久住時男市長=11月2日、同市役所(本田賢一撮影)
退職申出書を提出後、会見した見附市の久住時男市長=11月2日、同市役所(本田賢一撮影)

新潟県見附市の久住時男市長(71)が健康上の理由から11月末で辞職することになり、市長選が任期満了(来年11月6日)を待たずに12月に行われることになった。この夏、市長が任期途中で辞めるのではないかとの憶測が飛び交い、9月には元県職員と元国土交通省官僚の2人が早々に出馬を表明した。そのドタバタぶりを追った。

厳しい健康状態

久住氏は11月2日、重信元子市議会議長に退職申出書を提出後、市役所内で記者会見を開き、辞職理由を次のように語った。「今年4月以降、市内の病院に26回通院した。一回通院すると半日はつぶれ、市政に空白を生じさせてしまう。今のような状態では災害などへの対応は難しいので、辞職を申し出ることにした」

会見の中で、現職のまま他界する首長もいることを挙げて「私は今なら(治療が)間に合う」とも述べ、健康状態が厳しい状況にあることをにおわせた。

久住氏は今年4月までの4年間、県市長会の会長を務めた。あとを引き継いだ新発田市の二階堂馨市長(69)は「久住氏には私たち市長をリードしていただいた。体を悪くしているとは知らなかった」とねぎらいの言葉を送った。

久住氏の会見では後継者に質問が及んだが「11月末までは(影響力のある)現職の市長なので後継者を口にするべきではない」とかわした。

市選挙管理員会はこの日夕方、ドタバタで市長選の日程を来月5日告示、12日投開票と決定。市選管は12日告示、19日投開票の線も想定していたが、早い方の日程に落ち着いた。

飛び交う憶測

久住氏はもともと今期限りで引退し、次の選挙には出ないと決めていた。そのため、水面下で〝ポスト久住〟に向けた動きが進行していたが、来秋の任期満了までは時間的な余裕があるはずだった。