対日鉄鋼関税、緩和も 米、鉄鋼過剰で協議 中国対抗へ連携

高層ビル建設現場の鉄骨=6月、米ボストン(ロイター=共同)
高層ビル建設現場の鉄骨=6月、米ボストン(ロイター=共同)

【ワシントン=塩原永久】バイデン米政権は12日、中国による鉄鋼やアルミニウムの過剰生産への対応策をめぐり、日本と協議を始めると発表した。トランプ前米政権が日本に発動した鉄鋼・アルミ関税の緩和なども議論される見通しだ。米政権は鉄鋼関税など同盟・友好国との摩擦要因を減らし、過剰生産を是正しない中国への対抗で連携強化を目指す。

米通商代表部(USTR)のタイ代表とレモンド米商務長官が発表した。日本と協力して「貿易をゆがめる非市場政策・慣行をとる中国のような国々に責任を負わせる」としている。

タイ氏とレモンド氏は15日から日本を含むアジアを歴訪する予定で、訪日に際して対日関税の扱いを協議するとみられる。

米国は10月末、欧州連合(EU)とも鉄鋼過剰生産への対応で協議を開始。EUへの鉄鋼・アルミ関税緩和に合意していた。EU製に無関税枠を設ける一方、米産業保護を念頭に、規定量を超えた分には関税を上乗せする仕組みにした。

バイデン政権が対日関税に関しても、日本に同様の仕組みに同意するよう求める可能性がある。

米国とEUは、生産時に温室効果ガス排出量が多い鉄鋼について、取引を制限する制度の構築を検討するとしている。中国製を念頭に「汚い鉄鋼」(バイデン米大統領)の流通抑制につなげる狙いだ。タイ氏ら米閣僚の訪日では、検討作業への日本の合流も話し合われる公算が大きい。