TPP加盟めぐり中台が支持訴え APEC首脳会議

12日、オンライン形式で開かれたAPECの首脳会議に臨む中国の習近平国家主席=北京(新華社=共同)
12日、オンライン形式で開かれたAPECの首脳会議に臨む中国の習近平国家主席=北京(新華社=共同)

【シンガポール=森浩、北京=三塚聖平】日米中や台湾など21カ国・地域でつくるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が12日、オンライン形式で開かれ、首脳宣言を採択して閉幕した。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)をめぐり、加入を申請した中国と台湾が支持取り付けを狙った。

TPP加入には既存の加盟国による全会一致の承認が必要。APECにはTPP加盟全11カ国が参加していることから、格好のアピールの場となる。

首脳会議で中国の習近平国家主席は、「高水準のアジア太平洋地域の自由貿易区を、早く打ち立てなければならない」と主張。「デカップリング(切り離し)ではなく融合を堅持しなければならない」とも指摘し、地域経済の一体化の重要性を訴えるとともにTPP加入に意欲を見せた。

台湾からは首脳会議に蔡英文総統の代理として半導体世界大手「台湾積体電路製造」(TSMC)の創業者、張忠謀氏が出席。張氏は13日、首脳会議でTPP加入への支持を求めたことを明らかにし、「(台湾は)透明性の高い市場経済を有しており、TPPの高い基準を満たす」と主張した。

首脳会議ではバイデン米大統領が「自由で開かれたインド太平洋」実現のため、「公正な貿易と投資を推進する」と強調した。国有企業の優遇策などを取る中国を牽制した形だ。

採択されたAPEC首脳宣言では、コロナ禍で打撃を受けた経済への対応を「最優先課題」とし、「世界貿易機関(WTO)を中核とするルールに基づく多国間貿易が重要な役割を果たす」と強調した。