立民代表選、グループの動向焦点 統制弱く神経戦に

代表辞任会見を終える立憲民主党・枝野幸男前代表=12日午後、国会内(矢島康弘撮影)
代表辞任会見を終える立憲民主党・枝野幸男前代表=12日午後、国会内(矢島康弘撮影)

立憲民主党の枝野幸男代表の辞任に伴い、野党第一党の新たなリーダーを選ぶ代表選の号砲が鳴った。共産党との距離感や、旧民主党出身の中枢メンバーからの世代交代などが主な争点となる。所属国会議員140人の立民の議員グループは最大でも30人に満たず、拘束力も弱い。出馬に必要な国会議員20人の推薦人確保や多数派工作に向け、候補者間の神経戦が激化しそうだ。

枝野氏は12日の両院議員総会で「新しい代表のもとで、遠からず政権を獲得して目指す社会を作っていくことに向けて、一致結束して進んでほしい」と呼びかけた。

19日の告示に向けてさっそく動き出したのが党内の各グループだ。

最大勢力の旧社会党系の「サンクチュアリ」(27人)は12日、国会内で会合を開き、結束して行動することを改めて確認した。近藤昭一会長は記者団に「(枝野氏と同様)リベラルな政治を具現化していく候補者を応援していきたい」と述べ、共産との連携を含む枝野路線を継承すべきだとの認識を示した。

サンクチュアリでは小川淳也元総務政務官が出馬に意欲を見せており、記者団に「安定感や刷新感といった、魅力がトータルに有権者に伝わるように努力したい」と語った。ただ、小川氏は平成29年の旧立民結党時のメンバーではないだけに、生え抜きを擁立すべきだとの意見もある。

菅直人元首相が率いる「国のかたち研究会」(16人)も12日、国会内で対応を協議。多様性を訴えてきた立民には女性候補の待望論があり、衆院当選6回の西村智奈美元厚生労働副大臣を推す声が出た。西村氏は記者団に「地元有権者の意見を聞く」と説明。15日にも態度を表明する。

旧国民民主党出身の泉健太政調会長を支える「新政権研究会」(約20人)が11日に開いた会合では、泉氏の出馬を求める声が出た。泉氏は12日、記者団に「期待は重く受け止めている」と述べた。

江田憲司代表代行が率いる「ブリッジの会」(20人)は、旧みんなの党出身者を軸に活動する。若手議員は「旧民主党のイメージを脱却できる代表を選ぶべきだ」と訴える。若手・中堅を中心とする「直諫(ちょっかん)の会」(11人)も結束した行動を目指している。

ただ、自民党の派閥と異なり、立民議員は複数のグループに所属することもあって統制が緩く、情勢は流動的だ。(沢田大典)