信念胸に食料届ける 産経市民の社会福祉賞

寄付などで集まった食料を施設に届けるスタッフら(コズモズインターナショナル提供)
寄付などで集まった食料を施設に届けるスタッフら(コズモズインターナショナル提供)

社会的に弱い立場の人たちに寄り添い、支援する団体などを顕彰する「第47回産経市民の社会福祉賞」(産経新聞厚生文化事業団主催、産経新聞社など後援)。京都府内からは、余っている食品を預かって、足りないところに分配する社会福祉活動「フードバンク」に取り組み、子ども食堂や福祉施設、生活困窮世帯に食料支援を続ける京都市伏見区の「コズモズインターナショナル」が選ばれた。表彰式は22日、大阪新阪急ホテル(大阪市)で行われる。

「活動が認められたことはとてもうれしい」。代表を務める米国人牧師、ベリー・キース・ワイエトさん(61)は謙虚に喜びを語る。

代表のワイエトさん=京都市伏見区
代表のワイエトさん=京都市伏見区

団体のモットーは「give somebody a hand up(誰かが倒れたら立つまで支援する)」。賞味期限が迫ったり在庫が過剰になったりした食品などを企業から譲り受けるほか、伏見区で経営するカフェ「コズモズニューヨークコーヒー」や英会話教室の売り上げを活動費にあてている。スタッフ約15人とともに施設や生活困窮世帯に届ける食料は、毎週1トン以上にのぼる。

団体は1987年、米国でワイエトさんが設立。教会の慈善活動の一環でメキシコで生活困窮者に食料を届ける活動中、靴も履かずに20キロも歩いて訪れる人の姿に触れたことがきっかけとなった。

平成7年の阪神大震災直後、神戸在住の知人の安否が気になって訪日。食べ物に不自由していた被災者を支援する組織がないことを目の当たりにして、9年に日本での活動を開始した。

活動する上で、ワイエトさんは率先して寄付の依頼はしない。「活動に価値があれば人は集まってくる」との信念を持っているからだ。日本に根ざして24年。「賞に関わりなく私たちにはやる気がある。さらに頑張っていきたい」。これからも信念を胸に食料を届け続ける。(田中幸美)