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赤の広場で

変わる「欧州最貧国」

旧ソ連からの独立記念日に軍事パレードを見に来た女性=8月、モルドバ・キシニョフ(AP)
旧ソ連からの独立記念日に軍事パレードを見に来た女性=8月、モルドバ・キシニョフ(AP)

先の週末、東欧の旧ソ連構成国、モルドバの首都キシニョフを訪れた。モルドバは「欧州最貧国」と呼ばれ、日本と相互に大使館を開館させたのは数年前にすぎない。ワインで有名であり、日本は欧州連合(EU)、米国に次ぐ3位の経済支援国だが、日本人には一般にあまりなじみのない国だろう。

そのモルドバが昨今、世界の耳目を集めた。昨年秋に親ロシア派のドドン政権から親欧米派のサンドゥ政権に交代したのが一つ。もう一つは、モルドバが天然ガスを依存してきたロシアとの供給契約の延長交渉が難航し、今年中に供給が止まる恐れが生じたことだ。契約は10月末に延長合意されたが、ロシアは交渉でモルドバに親欧米路線の見直しを迫ったとされる。

ロシアは今後もモルドバに有形無形の圧力をかけるだろう。ただ、現地の専門家によると、ロシアとの関係改善を訴える親露派勢力の復権を望む国民は多くなく、民主的で開放的なサンドゥ政権への期待は強い。ロシア語を解さない国民も徐々に増えているという。

モルドバ滞在中、人々は素朴で親切で、街も静かで居心地が良かった。ロシア一辺倒だった親露派政権時代に比べ、サンドゥ政権下では日本との協力も拡大するだろう。モルドバの行く末を見守っていきたい。(小野田雄一)