ビッグボス新庄の車上指導 ルーフは大丈夫?

ワゴン車の屋根の上から遠投練習の指示する日本ハム・新庄剛志監督=沖縄・国頭村(斎藤浩一撮影)
ワゴン車の屋根の上から遠投練習の指示する日本ハム・新庄剛志監督=沖縄・国頭村(斎藤浩一撮影)

プロ野球日本ハムが沖縄県国頭(くにがみ)村を拠点に行っている秋季キャンプ。主役は「ビッグボス」こと新庄剛志新監督(49)だ。8日にはノックバットを手にワゴン車のルーフトップ(屋根)に登り、初対面の選手らを指導する姿が話題を呼んだ。新庄流のパフォーマンスだが、自動車メーカーからはルーフを心配する声も上がっている。

8日午前、新庄監督は上下赤のジャージー姿で、かいぎんスタジアム国頭に球場入り。多くの報道陣が集まり、関心の高さをうかがわせた。

午前中に行われた遠投の練習では、三・本塁間に乗り入れたワゴン車の屋根に監督自ら立ち、ボールの軌道が高くなり過ぎないよう、バットで適切な高さを示す指導を行った。その後、屋根にバーを持ったスタッフを立たせ、選手らにバーより低い高さの送球を求めていた。

見た目に分かりやすい指導だが、自動車メーカーの目にはどう映るのか。あるメーカーの広報担当者は「エンジンルームやボンネットは衝突時の衝撃を吸収し、変形しながら緩和していく仕組み。それに対してルーフ部分はキャビン(客室)を守る骨格の部位のため、頑強なつくり。人が立って簡単にへこんだりはしない」と説明。「ただ、人が上に立つようには作っていない。メーカーとしてはいかがなものかと思う」と渋い顔だ。

一方、別のメーカーの元広報担当者は「一点に過重をかけずバランス良く立てば、確かに簡単に屋根はへこまない。不安定な屋根の上で指導ができる新庄監督は、かなり体幹が鍛えられてバランスが良いのでは」と分析。「スキーの車載キャリアのように過重を分散するものの上に乗った方が、さらに良いパフォーマンスができるでしょう」とアドバイスする。

ただ、靴でじかに乗れば塗装ははげる恐れもある。今回使用されたワゴン車はレンタカーだ。全国レンタカー協会(東京)の担当者は「通常の契約は、賃したときの状態で返却がルール。とくにやってはいけない禁止事項はなく、良識に任せている」と説明。「一般論だが、もし損傷があれば、そのとき賠償という話になるでしょう」と話した。

分かりやすい指導とはいえ、車の屋根には登らないほうがよいのかもしれない。もっとも「新庄劇場」で同じ演出が続くのは考えにくい。今後、さらなるパフォーマンスが見られそうだ。