正論

弱者台湾が強者中国に勝つ戦略 東京国際大学特命教授・村井友秀

台湾の蔡英文総統=10月(ロイター)
台湾の蔡英文総統=10月(ロイター)

現在の中台関係は、小さくて弱い者(世界軍事力ランキング22位、GDP21位)と大きくて強い者(世界軍事力ランキング3位、GDP2位)の対立である。小さくて弱い台湾が大きくて強い中国に負けない戦略を検討する。

東京国際大学特命教授、村井友秀氏
東京国際大学特命教授、村井友秀氏

持久戦で強者を倒す

現在の台湾は、共産党との内戦に敗れた国民党が台湾に逃れて再建した中華民国が基になっている。したがって、台湾の軍隊はもともと国民党軍であり、台湾の軍事関連部門には国民党関係者が多かった。台湾の軍事戦略は国民党の影響を強く受けていた。

日中戦争(1937~45年)が拡大し、強力な日本軍の圧力の下で国民党の戦略は生まれた。日中戦争当時の中国では、日本軍が中国軍を圧倒しており、勝つ見込みのない対日戦争に反対する意見も多かった。また、米ソと日本の戦争によって日本が敗北することを期待する意見もあった。国民党(蔣介石)の「抗日論」に見られる対日戦争戦略の特徴は、日本を持久戦に引きずり込めば、世界列強が介入して日本が敗北するだろうという期待であった。

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