「株主への説明丁寧に」 小野薬品社長単独インタビュー

「納得の和解内容。株主への説明を丁寧にしていきたい」と話した小野薬品工業の相良暁社長=12日午後、大阪市中央区
「納得の和解内容。株主への説明を丁寧にしていきたい」と話した小野薬品工業の相良暁社長=12日午後、大阪市中央区

がん免疫治療薬「オプジーボ」の特許をめぐる本庶佑(ほんじょたすく)・京都大特別教授との訴訟で和解が成立した小野薬品工業の相良暁(さがらぎょう)社長は12日、産経新聞の単独インタビューに応じ、「納得の内容で和解することができた。これで前に進める。株主には丁寧に説明していきたい」と強調した。

成立した和解では、本庶氏側が約262億円の支払いを求めたのに対し、解決金として50億円、京都大への寄付として230億円の計280億円を支払うことになった。相良氏は「高すぎると株主に受けとめられるリスクは感じている」と明かした上で、「230億円はあくまで寄付であり、予想以上の成果を挙げた研究への還流であることなどを丁寧に説明していく」とした。

オプジーボは同社の飛躍に大きく寄与しており、現時点で令和4年3月期の連結最終利益は前期比8・1%増の815億円を見通す。「オプジーボのおかげで小野薬品のグローバルでの知名度も上がり、その後の他社との契約交渉にも役立っている」と話し、オプジーボで得た利益や経験を今後の事業展開に生かしていく考えを示した。

今回の和解には、本庶氏と平成18年に結んだ特許料率を今後も変更せず、当初の契約通りとする項目が含まれた。「一度、料率の変更が認められてしまえば、今後、際限なく動くリスクがある。アカデミア(学術界)との連携が欠かせない製薬業界全体への影響を考えても、これだけは譲れなかった」とした。(安田奈緒美)

オプジーボ訴訟