和歌山のミカン、全国初めてベトナムの高級スーパーへ

ベトナム輸出が解禁された和歌山県産の温州ミカン
ベトナム輸出が解禁された和歌山県産の温州ミカン

和歌山県産の温州ミカンのベトナム輸出解禁が決まった。全国初で、12月上旬から現地の高級スーパーなどで販売される予定。今年度は2トンの輸出を見込んでいる。主産地のJAありだの森田耕司組合長は11日、県庁で会見し、「県産ミカンの魅力を発信し、有望なマーケットにしていきたい」と意欲をみせた。

これまで国産ミカンのベトナム輸出は禁止されていた。

しかし、日本政府が輸出に向けて、登録生産園地で栽培され、害虫ミカンバエが発生していないことなどを条件にベトナム当局と交渉。日本一の生産量を誇る和歌山県産の温州ミカンについては今年10月1日、輸出が解禁された。

ベトナム輸出に向け、すでに主産地の有田川町と広川町では、計12園地213アールで生産園地の登録を済ませたという。

これまでにJAグループと県が連携して推進している「厳選みかん」と同様、糖度や色艶などで選別して出荷する方針。

ベトナムでは、県産の温州ミカンのように手でむける柑橘(かんきつ)類も一部流通しているが、日本の高品質な温州ミカンは高価格での販売が期待できるという。

輸出・販売には、日本貿易振興機構(ジェトロ)も協力。現地メディアを使った情報発信やプロモーションを展開する。高級スーパーなどを中心に需要を開拓していく。

県によると、県産ミカンの令和2年度の生産量は16万7100トンで全国一位。一方、海外輸出は香港向けが163トン、シンガポール向けが30・4トンなど、国内流通と比べると少ない。

JA和歌山県農の楠本健次・理事長は「全国に先駆けて(ベトナムに)輸出ができて光栄だ。おいしい県産ミカンを世界中に認知していただき、農家の所得向上につなげたい」と話している。