病床数拡充、3回目接種…「第6波」に向け東北各地で準備進む

新型コロナウイルスの感染者数が全国的に低水準で推移する中、今後懸念される感染拡大の「第6波」に向け、病床数の拡充や3回目のワクチン接種の準備が東北各地の自治体でも着々と進められている。政府は3回目の接種について、2回目の接種完了から8カ月以降を目安としており、第6波に向けた各自治体の準備は加速しそうだ。

岩手は50床増

宮城県は3回目の接種について「12月開始のスケジュールを想定して準備している」(担当者)としており、各市町村向けのワクチン供給量の調整などを今後進める。1、2回目のワクチン接種では県と仙台市、東北大がJR仙台駅東口で大規模接種会場(仙台市宮城野区)を開設した。3回目の接種でも同様に実施するかは現時点で未定だが、同市の郡和子市長は9日の定例会見で「必要とあれば(大規模接種会場の設置に向け)県とも話をしていく」と述べた。

青森県は、市町村が実施する3回目接種の第1弾として、15日から32市町村に計5万310回分を2週間かけて配分する。配分が最も多いのは青森市で8460回分。弘前市と八戸市がそれぞれ8190回分などで、各自治体では12月から医療従事者を対象にした3回目の接種を始める。泉谷和彦県新型コロナウイルス感染症対策監は「各市町村と連携しながら、12月からの3回目の接種に向けて着実に準備を進めていく」と話す。

岩手県は医療体制の逼迫(ひっぱく)を防ぐため、病床数を50床増の400床とし、宿泊療養施設も70室増の370室に拡充することを決めている。また、一関市では3回目の接種について、12月からの医療従事者を皮切りに高齢者施設などの入所者、65歳以上の高齢者、12歳以上64歳以下の順で来年4月まで順次実施していく。

オンライン診療も

秋田県では、8月に病床使用率が49・1%に達し、病床確保数を一時最大の273床に引き上げた。県保健・疾病対策課は「第6波では東北他県と同程度の感染拡大にも対応できるよう、最大病床確保数をさらに33床増やすことで調整を進めている」としている。また、秋田市では3回目の接種について、まず医療従事者を対象に12月から始める方向で、今月中にもクーポンを送付する。

山形県では3回目の接種について、12月から医療従事者を対象に開始し、65歳以上の高齢者は来年1月から実施する予定。昨年7月末に215床だった重点医療機関の病床数は237床に拡充した。また、無症状者や軽症者など重症化リスクの低い人は、自宅でオンライン診療できる態勢を9月末までに整えた。

福島市は3回目の接種について、主に医療従事者を対象に12月から実施する。12月の対象者には今月中旬に1、2回目の接種記録と接種券付き予診票、3回目の接種の案内を送付するという。また、同市は来年1月以降の接種対象者に対し、接種券を送る前に3回目の接種の案内を出すことを決めた。発送は今月下旬を予定しており「事前に3回目の接種の情報を知らせて、(接種への)理解を深めてもらうのが狙い」(同市)だという。