特攻拒否の芙蓉部隊慰霊祭  鹿児島、「教訓を後世に」

芙蓉部隊の戦没者慰霊祭で、黙とうする参加者ら=11日午前、鹿児島県曽於市
芙蓉部隊の戦没者慰霊祭で、黙とうする参加者ら=11日午前、鹿児島県曽於市

太平洋戦争末期、旧日本軍が決めた航空機による全軍特攻を拒み、生還の可能性にかけて独自の戦いを続けた旧海軍航空隊「芙蓉部隊」の戦没者慰霊祭が11日、部隊が展開した岩川基地のあった鹿児島県曽於市で開かれた。静岡、宮崎両県の元隊員や家族らも参列。約40人が犠牲者100人超を悼み「教訓を心に刻み、後世に伝える」と誓った。

指揮官の故美濃部正少佐(当時)は、部下を特攻で犠牲にすることに反対し、部隊は沖縄の米軍に夜間攻撃を重ねた。

鹿児島県曽於市で開かれた芙蓉部隊の慰霊祭=11日午前
鹿児島県曽於市で開かれた芙蓉部隊の慰霊祭=11日午前

慰霊祭では長野県出身の故甘利洋司中尉(当時)の遺書の朗読音声が流された。元隊員山本卓さん(92)=静岡市=は白菊と写経を慰霊碑「芙蓉之塔」前に供えた。死を前提としなかった美濃部氏の姿勢を「特攻全盛の時代に、立派な判断をしたと思う」とたたえた。

慰霊碑前の献花台に写経と花を供える元隊員の山本卓さん=11日午前、鹿児島県曽於市
慰霊碑前の献花台に写経と花を供える元隊員の山本卓さん=11日午前、鹿児島県曽於市