大阪の実証実験、店側に負担 手続きの簡素化が課題

大阪府は11日、新型コロナウイルス下で行動制限を緩和するため、10月25~29日に府内で実施した実証実験の結果を公表した。入店時にワクチン接種履歴や検査の陰性証明の提示を求める「ワクチン・検査パッケージ」について確認や説明に負担を感じる店が多く、手続きの簡素化が課題にあがった。

実験には大阪市の繁華街・ミナミの飲食店12店舗が参加し、延べ816人が利用。利用客の人数制限はせず、参加店舗が集まる区域に抗原検査場を設け、陰性証明を発行した。

利用客のうち、418人(51・2%)がワクチンの接種証明を、389人(47・7%)が抗原検査場で発行された陰性証明をそれぞれ提示した。

利用客へのアンケートによると、入店時のワクチン接種歴などの確認について回答者の90・0%が「簡単だった」とし、導入にも92・5%が賛同した。

一方、店側からは「接種歴の確認が手間」「確認が必要なことを説明するのが難しかった」という意見のほか、混雑時に対応できないことや検査場まで遠いと負担になるとの指摘があった。「ワクチン・検査パッケージ」の導入については「積極的に参加したい」と答えた店はなく、「導入で制限が緩和されたら採用」が7店舗に上った。

府は今後、接種履歴の提示から本人確認までの手続きをスマートフォン一つで完了できるようにすることや、飲食店の近隣で検査できる仕組みを導入することを国に要請する。

吉村洋文知事は記者団に「パッケージを感染が広がる段階で採用するのは十分意味がある。飲食店も後ろ向きではないが、ハードルを下げてもらいたいというのはもっともな意見。事務をいかに簡易化するかが重要だ」と述べた。