米政権高官、韓国与党候補と初面談 日米韓協力維持へクギ

ダニエル・クリテンブリンク米国務次官補
ダニエル・クリテンブリンク米国務次官補

【ソウル=桜井紀雄】米国のクリテンブリンク国務次官補(東アジア・太平洋担当)が11日、ソウルで韓国与党「共に民主党」の大統領選候補の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道(キョンギド)知事と面談した。最大野党「国民の力」候補の尹錫悦(ユン・ソンヨル)前検事総長とも12日に面会する。韓国は政権が変わるごとに安全保障政策が揺らいできた経緯があり、バイデン米政権として次期大統領候補に日米韓安保協力を維持するようクギを刺す狙いとみられる。

「目標は一つ。米国がいかにこの地域を重要と考えているかシグナルを発信することだ」。クリテンブリンク氏は李氏との面談で、こう言及した。李氏は「韓米同盟が経済同盟へ、さらにグローバル・パートナーシップへと発展していくことを望む」と述べた。

クリテンブリンク氏は9月の就任後、初訪韓となる今回、韓国の外務省高官に加えて通商担当高官とも会談した。経済や安保をめぐる米中対立が深まる中、通商面でも韓国が中国に傾かないよう手綱を引き締める側面もあるようだ。

ただ、李氏は10日、韓国メディアとの討論会で「米中間でバランスを取っていく」と強調。米中双方の顔色をうかがう文在寅(ムン・ジェイン)政権の曖昧路線を引き継ぐ立場をにじませた。日米韓軍事同盟の是非を問われると、「日本は常に信頼できる友好国か」と疑問を呈し、竹島(島根県隠岐の島町)領有をめぐる対立などから「韓米日軍事同盟は極めて危険なものになり得る」と主張した。日米韓安保協力を重視するバイデン政権との認識差は明らかだ。

一方、日米韓安保協力を重視する立場の野党の尹氏は11日、文政権の4年間で日韓関係が極度に悪化したとし、「大統領になれば、就任後直ちに韓日関係の改善に乗り出す」とフェイスブックに投稿した。