明浄学院事件 プレ社前社長の無罪確定へ 大阪地検が控訴断念

大阪地検が入居する大阪中之島合同庁舎=大阪市福島区
大阪地検が入居する大阪中之島合同庁舎=大阪市福島区

 学校法人明浄学院の資金21億円を着服したとして業務上横領罪に問われ、大阪地裁で無罪を言い渡された東証1部上場の不動産会社「プレサンスコーポレーション」(大阪市)の山岸忍前社長(58)について大阪地検は11日、控訴を断念したと明らかにした。控訴期限翌日の12日に無罪が確定する。

 山岸前社長は、法人元理事長の大橋美枝子受刑者(63)=同罪で懲役5年6月が確定=らと共謀し、大橋受刑者個人への貸付金18億円を回収するため、法人資金21億円を不正に引き出したとして令和元年12月に逮捕、起訴された。

 検察当局は、大阪地検特捜部による約11年前の押収資料改竄事件後、取り調べの適正化を目的に録音・録画の対象事件を拡大し、今回の事件でも実施された。

 10月の地裁判決は、山岸前社長の元部下が「(あなたは)プレサンスをおとしめた大罪人だ」と検事から追及され、前言を翻す形で前社長の共謀を証言した点を重視。検察側はこの証言を共謀立証の柱に据えたが、判決は信用性を認めず、取り調べが強引だったとも認定していた。

 地検の八沢健三郎次席検事は「控訴審で原判決の認定を覆すことは困難と判断した」とコメントした。