今夏の東京五輪における、いくつかの例を引き合いに出すまでもなく、韓国の「反日」はとどまることをしらない。日本統治が終わって80年近く経(た)つというのに異常な言動はエスカレートするばかりだ。
片や、台湾の対日観は正反対に近い。終戦後の国民党政権による圧政への反発が「親日」にかじを切らせたという見方もあるが、何が「違い」を生んだのか。台湾と朝鮮の統治を何回かに分けて比較・検証してみたいと思う。
台湾の日本統治が始まったのは、日清戦争後の明治28(1895)年6月から。日韓併合は、15年後の43(1910)年だが、日本が朝鮮への関与を始めた李朝末期・大韓帝国時代を含めれば、両者の統治は、ほぼ「同時進行」だったといえよう。終焉(しゅうえん)は、どちらも日本の敗戦(昭和20=1945年)による。