袴姿で熱中症の男の子救う 京都府警、弓道部の高校生に感謝状

男児を助けた(前列左から)白井さん、松本さん、(後列左2番目から)西岡さん、赤松さん、加藤さん=京都府宇治市
男児を助けた(前列左から)白井さん、松本さん、(後列左2番目から)西岡さん、赤松さん、加藤さん=京都府宇治市

熱中症で動けなくなっていた小学3年の男児(9)を介抱し警察署まで背負って連れて行ったとして、京都川端署は、城南菱創(りょうそう)高校(京都府宇治市)2年の赤松琉衣(るい)さん(17)ら弓道部に所属する5人に感謝状を贈呈した。上岡賢司署長は「勇気を出して1人の子供を助けてもらい感謝したい」と述べた。

ほかに表彰されたのは、西岡美咲さん(16)、白井遥季(はるき)さん(17)、加藤美和さん(16)、松本彩花さん(16)。

5人は、9月19日午後3時50分ごろ、京都市武道センター(京都市左京区)で行われた弓道大会の帰り道、路上でうずくまる男児を見つけた。顔色が悪く危険だと感じ、声を掛けると、弱々しい声で「しんどい」と一言だけ返ってきたという。

男児は自宅の電話番号や住所が分からなかったため、赤松さんがおんぶし、他の4人が弓(長さ約2メートル)や矢筒などを持って男児の記憶を頼りに自宅に向かうことに。

この日、市内の最高気温は30度近くまで上がっていた。大会を終えた5人は白い上衣に黒の袴姿。「道着は、洋服よりも風を通しにくく、暑く感じる」(赤松さん)ため、5人も額に汗を浮かべていたが、男児に向けてうちわで仰いだり、背中をさすったりしながら懸命に介抱し続けた。15分ほど歩いた先にあった川端署に駆け込み、男児はすぐに病院に搬送された。

男児は友達と遊んだ帰り道だった。後日、男児の母親からは「軽い熱中症でした。助けていただきありがとうございます」とほっとしたような声で礼を述べる電話があったという。5人は「弓道は人の足りないところを協力して助け合う競技。5人で協力して命を救うことができてよかった」と笑顔で振り返った。(鈴木文也)