ドコモの通信障害、1290万人に影響 総務省は行政指導検討

NTTドコモの通信障害は1290万人に影響を与えた
NTTドコモの通信障害は1290万人に影響を与えた

NTTドコモは10日、先月発生した携帯電話の通信障害について、電気通信事業法に基づく事故報告書を総務省に提出した。影響人数は音声通話で約460万人、データ通信で830万人以上と推計した。携帯電話が使いづらい状況になった延べ人数は少なくとも1290万人に達し、電子決済などが使えなくなった法人顧客があったことも含めると、当初公表した約200万人をはるかに上回る影響を与える結果となった。

井伊基之社長ら幹部8人が責任を取り、役員報酬を自主返上する。井伊氏は月額報酬の20%を1カ月間返上する。

総務省は是正措置を求める行政指導を実施する方向で検討する。金子恭之総務相は同日の閣議後の記者会見で、ドコモに対し「再発防止に万全を期し、教訓を業界全体で共有してほしい」と述べた。

障害はタクシーや自動販売機に搭載された電子決済用機器のネットワーク工事中に不具合が起きたことがきっかけで発生した。通信がつながりにくい状況が続く中で「回復」と発表したため通信が集中、被害が広がった。全面復旧したのは発生から29時間後の翌15日午後10時。一時的に携帯電話が完全に使えなくなった人は約100万人だったとしている。

外部の協力会社との工事手順や不具合への対処方法など、事前の情報連携が不十分で、工事を中断する際にドコモの想定と違った作業が行われ、障害につながった。

親会社であるNTTの澤田純社長は10日の決算会見で、「工事を行う手順や想定される状況、影響を丁寧に議論する」と謝罪。ドコモの井伊社長も、「元に戻らないということが想定できていなかったことが一番の問題点。影響を最小化することに本当の技術力が求められている」と陳謝した。