台湾、国防報告書を発表 中国「グレーゾーン作戦」の脅威高まる

【台北=矢板明夫】台湾の国防部(国防省に相当)は9日、2021年版の国防報告書を発表し、中国による「グレーゾーン作戦」の脅威が高まっていることを指摘した。「グレーゾーン作戦」とは、情報戦、心理戦など武力攻撃ではない手法で台湾にダメージを与えるやり方だという。

報告書によれば、昨年9月から今年8月までに延べ550機以上の中国軍機が台湾の防空識別圏に進入したことや、19年9月から今年8月までに台湾が14億回以上のサイバー攻撃を受けたことなども、台湾を疲弊、動揺させる「グレーゾーン作戦」の一環とみられるという。また、「中国軍は現在、台湾の海と空の連絡ルートを遮断し、台湾の物流に影響を与える能力を備えている」とも指摘した。

国防報告書は2年に1度発表される。イラスト、写真、図表などを多く使い、台湾が置かれている安全保障の現状を分かりやすく説明している。