大阪市の夜間中学2校に統廃合案 不登校特例校新設も

大阪市立天王寺中学校夜間学級=平成31年4月、大阪市天王寺区
大阪市立天王寺中学校夜間学級=平成31年4月、大阪市天王寺区

大阪市立天王寺(天王寺区)、文の里(阿倍野区)の2つの夜間中学(夜間学級)を令和6年春に統廃合する計画が検討されていることが9日、わかった。市教委は「現時点では何も決まっていない」としているが、両校の生徒にはすでに説明が行われており、同年4月に大阪初の不登校特例校を旧日東小学校(浪速区)に新設し、夜間中学を併設する計画があるという。

特例校は、学習指導要領にとらわれず不登校生の実態にあったカリキュラムを柔軟に組めることから、増加が続く学齢期の不登校生への支援策として期待されている。一方、夜間中学には不登校などで義務教育を十分に受けないまま中学校を卒業した人(形式卒業者)の入学希望が増えている。計画が実現すれば、天王寺、文の里の両校がなくなり、新設校に統合されるとみられ、市内の夜間中学は現行の4校から3校に減ることになる。

天王寺は昭和44年に開設され、大阪の夜間中学の先駆けとして知られる。文の里は48年開設で、両校とも交通の便が良い場所に立地する。2校の生徒たちは「高齢で足が悪い生徒や家族を介護しながら通っている生徒、仕事を終えてから急いで登校する生徒もおり、場所が変わると通えなくなる人が出てくる。大切な学びの場を奪わないでほしい」と話している。

夜間中学では、戦争や貧困などで義務教育を受けられなかった人や、本国で義務教育を修了していない外国籍の人らが学び、近年は形式卒業者の「学び直しの場」としての役割も期待されている。現在は12都府県に36校あり、文部科学省は各都道府県、政令市に最低1校以上の開設を促す。令和4年度には札幌市や香川県三豊市などに4校、5年度には兵庫県姫路市や千葉市などに3校の新設が予定されるなど、各地で新増設が進んでいる。