裁判員「葛藤あった」 点滴連続中毒死判決

横浜地方裁判所
横浜地方裁判所

横浜市の旧大口病院で入院患者が殺害された点滴中毒死事件で、横浜地裁は9日、元看護師の久保木愛弓(あゆみ)被告(34)に無期懲役を言い渡した。3人を殺害した被告の完全責任能力は認めた上で、死刑を回避するという異例の判決。判決後に会見した20代の裁判員は、その難しさを口にした。

論告求刑公判で、検察側は死刑を求刑。横浜市磯子区の学生、鈴木拓哉さんは、被告の責任能力が争点になったことについて「葛藤や苦悩は当然あった。そういうことを真剣に考える機会は今回が初めてだったので頭を使った」と話した。

旧大口病院では事件発覚直前の約3カ月の間に入院患者約50人が次々と死亡。久保木被告は、被告人質問で検察側から「起訴された事件の前に点滴に消毒液を入れたことはあるか」と問われると、口を閉ざした。

起訴前の真相が明らかにされなかった点について問われると、鈴木さんは「(自分たちが評議したことは)判決文に書かれたとおり」と語るにとどめた。

■元看護師に無期懲役判決 点滴連続中毒死で横浜地裁