中国軍が米空母の実物大目標物 新疆ウイグルの砂漠に建設

米空母に見立てて中国が砂漠の中につくった建造物(Maxar Technologies提供、AP)
米空母に見立てて中国が砂漠の中につくった建造物(Maxar Technologies提供、AP)

【ワシントン=渡辺浩生】中国軍が、米空母の輪郭を模した新たな目標物を新疆ウイグル自治区のタクラマカン砂漠に建設したことが8日までに分かった。海軍と安全保障の民間研究機関、米海軍協会(USNI)が民間衛星から得た画像から伝えた。実物大で、アーレイ・バーク級駆逐艦2隻の形状をした目標物も建設されていた。

中国軍は、西太平洋での米空母打撃群の接近阻止を目的に対艦弾道ミサイルの配備や実験を進めており、目標物の建設は対空母攻撃能力の向上を図っている証左とみられる。

米空母と駆逐艦の実物大の目標物は、空母キラーと呼ばれる東風(DF)21D対艦弾道ミサイルの実験で使われた施設の近くに新たに建設された。敷地には広範囲な鉄道網も整備されているという。弾道ミサイルの目標補足訓練を想定したとみられ、10月初旬に完成したとみられる。

中国軍は近年、ミサイル部隊「ロケット軍」がDF21DやDF26など対艦弾道ミサイルの配備や実験を進めており、3日に発表された中国の軍事動向に関する年次報告書によると、昨年、南シナ海で移動標的に対する発射も行った。

USNIは一連の目標物建設について「米海軍、特に空母部隊の中国への接近能力を制限する抑止戦略に投資を続けていることを示している」と指摘した。