介護保育看護の賃上げ議論 全世代型社保が初会合

第1回全世代型社会保障構築会議、公的価格評価検討委員会の合同会議で発言する岸田文雄首相=9日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
第1回全世代型社会保障構築会議、公的価格評価検討委員会の合同会議で発言する岸田文雄首相=9日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)

政府は9日、首相官邸で、岸田文雄首相が掲げる分配戦略を話し合う「全世代型社会保障構築会議」と下部組織の「公的価格評価検討委員会」の初会合を開いた。最優先課題として介護職や保育士、看護師らの収入増に向けた議論を行う。首相は賃金引き上げに向け、現在策定中の経済対策に必要な措置を盛り込む考えを示したほか、「公的価格」のあり方について年末までに中間整理を取りまとめるよう指示した。

首相は会合で、「公的価格のあり方を見直し、看護、介護、保育、幼稚園などの現場で働く方々の収入を引き上げていくこと、子供からお年寄りまで誰もが安心できる全世代型の社会保障を構築していくことは、私の掲げる分配戦略の大きな柱だ」と述べた。

介護職などは低賃金が指摘されており、首相は早期に処遇改善を目指す方針を強調。「民間部門の春闘に向けた賃上げの議論に先んじて、経済対策で必要な措置を行い、前倒しで引き上げを実施する」と語った。

政府は、職種ごとにおおむね月1万~5千円を増やす案を軸に検討しており、早ければ来年2月から一定期間の賃上げ分を交付金として一括支給したい考え。

会議の実務を担う全世代型社会保障改革担当相は山際大志郎経済再生担当相が兼務し、座長には清家篤慶應義塾学事顧問が就任した。メディアアーティストの落合陽一氏、香取照幸上智大教授らが構成員を務める。検討委員会の座長には増田寛也元総務相が就く。

一方、首相は9日の自民党役員会で、大型の経済対策に関し「公明党との調整を急ぎ、19日に取りまとめたい。今月中に(令和3年度)補正予算を策定したい」と述べた。衆院選で訴えた新型コロナウイルス対策の「全体像」は12日に示す考えも明らかにした。