「行基の供養堂」をCGで復元 奈良・菅原遺跡

「行基の供養堂」とみられる遺構のCG復元案の一つ
「行基の供養堂」とみられる遺構のCG復元案の一つ

平城京跡西側の菅原(すがはら)遺跡(奈良市)から出土し、東大寺大仏の造立に尽くした高僧、行基の供養堂とみられる円形の遺構について、公立鳥取環境大学の浅川滋男教授(建築考古学)の研究室がCG(コンピューターグラフィックス)復元案を4種類製作し、8日発表した。

建築時期や造形が近い栄山寺(奈良県五條市)の国宝・八角堂などを参考にした。

遺構が見つかったのは、行基やその弟子らが建立した「四十九院」の一つ「長岡院」の候補地の北側。柱の跡と石材の抜き取り穴が円を描くように並んだ状態で見つかり、今年5月に発表された。

真東に東大寺が位置することから、弟子らが行基の供養堂として建てた可能性があり、回廊や塀で囲まれた円形建物だったと推測されるが、構造についてはこれまで類例がなく、研究課題となっている。

現地は宅地開発のため保存されない。浅川教授は「日本建築史上類例のない建物跡が出土したので、研究者として復元案を示した。建築学的にも考古学的にも、忠実な復元案を作ることができた」と話している。図案は今後、浅川研究室のホームページなどでの公開を検討している。

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