入管側を殺人罪で刑事告訴へ スリランカ女性遺族

名古屋出入国在留管理局(名古屋市)の施設で3月、収容中だったスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=が死亡した問題で、遺族の妹2人が殺人罪で同管理局の当時の局長など幹部ら数人を刑事告訴することが8日、関係者への取材で分かった。9日にも告訴状を名古屋地検に提出する。

代理人弁護士によると、地検はウィシュマさんの死亡後、経緯の捜査を始めているが、同管理局から施設内の監視カメラ映像などの資料提出を受けたのは9月だという。遺族らは、入管側がウィシュマさんに適切な医療を提供せず、「死んでも構わない」との未必の故意があったと主張しており、刑事告訴には、地検の捜査を促す狙いがあるとみられる。

ウィシュマさんは1月中旬以降、嘔吐(おうと)などの症状を訴え、3月6日に死亡した。弁護団は国家賠償を求め訴訟を起こす方針も示している。

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