異論暴論

12月号 好評販売中 惰眠を貪る場合ではない 政治家・国民に問う

日本の生殺与奪は日本人次第である―。外交・安全保障問題に関わってきた元高官らによる「グループ2021」が、日本の行く末を問う。日本は最新版の防衛白書でも、中国を「安全保障上の強い懸念」と位置付けており、北朝鮮のような「脅威」とは認めていない。日米同盟を基軸に中国に対峙(たいじ)する必要があるが、米国の力にも陰りがみえており、防衛費を国内総生産(GDP)の1%以内になどという「昭和の議論」をしている余裕はない。先の衆院選では改憲に前向きとされる政党が3分の2の議席を確保したが、憲法改正の議論は待ったなしだ。国民にも、そして自衛官にも覚悟が求められる。「パンとサーカス」にうつつを抜かしている場合ではない。

中国の圧力に抗するべく原子力潜水艦の導入を決めた豪州をめぐる動向を、田久保忠衛杏林大学名誉教授が紹介する。米英豪の軍事同盟AUKUS(オーカス)が発足したが、軍事社会学者の北村淳氏はバイデン米政権の〝やってる感〟を出すためだと冷徹に分析。

米国が必ずしも頼りにならない状況に、東京外国語大学の篠田英朗教授とハドソン研究所の村野将研究員が日本の備えを強化する必要性を論じている。産経新聞の矢板明夫台北支局長は、中国包囲網を骨抜きにすべく環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への加入を申請した中国の狙いを明かす。

米中の対決を、欧州も注視している。このほどフランス軍事学校戦略研究所が発表した報告書で、中国が沖縄で独立派運動をあおり、沖縄と日本政府との分断を図っていると詳述したことを、産経新聞の三井美奈パリ支局長が報告。軍事・情報戦略研究所長の西村金一氏は、日本も射程に収める北朝鮮の新型ミサイルの脅威を分析している。(溝上健良)

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