ジャーナリストで国家基本問題研究所の櫻井よしこ理事長は7日、激化する米中対立を踏まえ「日本国は経済力、軍事力をきちんと持たないといけない。憲法改正できちんとした国家基盤をつくり、異形の国の価値観に席巻されないよう国家的な努力で乗り越え、世界に貢献する最大の力にしたい」と語った。東京都千代田区の大手町サンケイプラザで開かれた第12回「交詢社オープンフォーラム」(産経新聞社後援)の講演で述べた。
櫻井氏は、中国やロシアの状況に言及し「政府が(デジタル技術によって)自由を奪い、政府の考える方向に国が導かれていく。力を持つ人が手に入れたら悪用される」と指摘。デジタル技術を利用し、軍事力増強と思想統制を進める中国と経済的な結びつきを強める日本の対応について「新たな脅威にどう対処するのか。世界が価値観の戦いにある中、米中2つの大国に挟まれている日本には第3の道があると肝に銘じたい」と強調した。