書評

『つつまし酒あのころ、父と食べた「銀将」のラーメン』

コロナ禍で追い込まれた「酒」の立場に思いをはせる酒場ライターの著者。本書は、こうした状況でも「つつましくも幸せ」「明日を生きる力になる」酒の時間を貪欲に楽しもうとする奮闘記だ。

備蓄食材整理も兼ねた自宅ベランダでの「缶ベキュー」、コンビニ弁当を移し替えてつまみにする「まげわっぱ飲み」、味を探求する「あらゆるものを浅漬けに」「七色ゆで肉大会」…。どれも試したくなるチャレンジがズラリ。

コロナ禍で閉店した名酒場の「奇跡の復活」リポート、亡き父と、昔通った中華料理店への思いあふれるエッセーも味わい深い。(パリッコ著/光文社・1650円)