イタリアンSUVの快楽 新型アルファロメオ・ステルヴィオ・ヴェローチェ試乗記

現在のステルヴィオには、さまざまな運転支援機能も搭載されているが、かならずしも100点満点とはいかない。たとえばレーンキーピングアシストは、首都高のちょっとキツイカーブにさしかかると、すぐに解除されてしまう。

トヨタやスバル、メルセデスやBMWなどであれば、難なく作動しているところだ。もっとも、ステルヴィオのような運転の楽しいクルマであれば、機械の支援は不要かもしれないが。

居心地のいいインテリア

個人的にはステルヴィオ・シリーズの最大の魅力は、バランスがすばらしいスタイリングであると思う。伝統的な“楯”のモチーフをうまく使ったフロントマスクは、いかなる競合よりもブランドの伝統的な価値をはっきりと打ち出している。

プロファイル(サイドビュー)で見ると、ボディはやや厚みがあるものの、前傾姿勢が作られているうえ、四輪とボディの関係もよく、力強さとともに躍動感がうまくかもし出されていると思う。

インテリアは居心地がよい。スペースは充分に確保されているいっぽう、とくにドライバー席にいると、センターコンソールの造型ゆえ、適度なタイト感があって安心する。

ダッシュボードを含めて操作類のレイアウトはシンプルさを旨としているようで、これも好感が持てる。

装備も充実している。8ウェイパワーシート(前席、運転席メモリー付き)やharman/kardonプレミアムオーディオシステム(14スピーカー/900Wアンプ)、スマートフォンのワイヤレスチャージング機構、パワーテールゲート(ハンズフリー機能付き)などは標準装備だ。さらに、これまで日本仕様にはオプションですら用意のなかった純正ナビゲーション・システムも搭載された。

ステルヴィオ2.2ターボディーゼルQ4ヴェローチェはリッターあたり16km(WLTC)という燃費性能で、価格は687万円。

ドイツにも手強いライバルがいる価格帯であるものの、わざわざ選ぶに足るキャラクターがそこにはある。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)