習氏、歴史決議で権威付け 長期政権正当化狙い 8日から6中総会

【北京=三塚聖平】中国共産党は、党の重要会議である第19期中央委員会第6回総会(6中総会)を8~11日に北京で開く。毛沢東、鄧小平の時代に続く「第3の歴史決議」案を最終日に採択する見通し。習近平総書記(国家主席)が来年秋の党大会で3期目入りを目指す中、習氏の権威付けを図り、長期政権の正当性を示すことを狙う。

6中総会で審議されるのは「党の100年の奮闘の重大成果と歴史経験に関する決議」。中国共産党では、歴史決議には重い意味があるとみなされている。過去2回の決議では、当時の指導者が自らの政治路線を正当化して権力闘争に終止符を打ち、政治基盤を強化させてきたからだ。

決議案の具体的な内容は明らかにされていないが、過去とは性格が異なるものになる見通しだ。現在、党内には深刻な歴史問題の論争はないため、今回は習氏の業績を高く評価し、歴史的権威を印象付けることに重点を置くとみられる。

北京の中国人研究者は「決議案は、過去の歴史を肯定するような前向きな内容になるだろう」との見方を示す。毛、鄧の時代の決議は「歴史問題」で過去の問題を批判したのに対し、今回は決議案に「歴史経験」との語句を盛り込んだことにも違いが表れていると指摘される。

現在68歳の習氏は、来年の第20回党大会で「68歳定年」の慣例を破り、3期目を視野に入れる。北京の中国人記者は「3期目は既定路線で、実現しなければ衝撃だ」と指摘。香港紙の明報は「新決議で習氏の功績を強固にし、党大会での総書記再任へ道をつける」という消息筋の見解を伝えた。

習氏の権威付けは既に、7月の党創建100年に合わせて大々的に行われた。今年出版された党の歴史に関する公式見解をまとめた書籍では、習氏が総書記に就任した2012年以降の記述が全体の3割程度を占め、その成果を「長らく未解決だった多くの難題を解決した」と絶賛した。