書評

『新型コロナと向き合う 「かかりつけ医」からの提言』

著者は、日本医師会の会長を昨年6月まで4期8年務めた。自ら経営する病院で新型コロナウイルス感染患者を受け入れた経験も踏まえ、中小病院を組み入れたコロナ医療提供体制の構築を訴える。

通常医療では、中小病院で患者の容体が急変したら急性期病院に搬送する。しかしコロナ医療は、もともと指定医療機関に限った体制のため搬送先がない場合もあり、人工呼吸管理が難しい中小病院などが感染患者受け入れを断念せざるを得ない状況があるという。

地域医療を担う、かかりつけ医の立場からコロナ対策の課題を考察し、分かりやすくまとめている。(横倉義武著/岩波新書・946円)