一聞百聞

甲子園の「神整備」スパイクの歯ほど掘り起こす

「毎朝グラウンドの状態を見て、ベストな対応を探るんです」と語る金沢健児さん=兵庫県西宮市の甲子園球場(南雲都撮影)
「毎朝グラウンドの状態を見て、ベストな対応を探るんです」と語る金沢健児さん=兵庫県西宮市の甲子園球場(南雲都撮影)

兵庫県西宮市にある甲子園球場は、プロ野球・阪神タイガースの本拠地にして高校野球の聖地。巨大なスタンドや球場がもつ独特の雰囲気もさることながら、最大の特長は選手がプレーをしやすいグラウンドにある。土は、水はけがよく、硬すぎず軟らかすぎず、適度な弾力を保つ。まさに、「プレーヤーズファースト」のグラウンドづくりのたまものといえる。同球場にほど近い「阪神園芸」の甲子園施設部長としてグラウンドキーパーを束ねる金沢健児さん(54)に、メンテナンス術について聞いた。

経験に基づく勘で最善の対応

「神業とか職人芸とか、よく言われるんですが、それほどのことはしていないんですよねえ…」

甲子園球場1塁側ベンチで、困ったような表情を浮かべた。まずはわかりやすいところからと、野球シーズン中の日々のメンテナンスについて説明してくれた。

雨が多い日本では、グラウンドメンテナンスの仕事は雨との闘いになる。前日か当日の朝まで雨が降った場合、ぬれた土を乾かさなければならない。早く乾くよう、まずは土をほぐす。整備カーを使って「スパイクの歯が入る程度」(表面から2センチほど)まで掘り起こす。日光や風に当てて、ある程度、土が乾いたところで、今度はコートローラーという機械で軽く固める。

「簡単なようですが、作業をするタイミングが難しいんです」

早すぎると乾くのに時間がかかり、遅すぎると中の土が硬くなってグラウンド状態が悪くなってしまう。「足で踏んで土が光らない」というタイミング、つまり下から水が浮いてこない状態を見計らってほぐすのだという。

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