正論

「及び腰の人権」から脱却できるか 明星大学教授・細川昌彦

「共同行動」に踏み出す

衆院選に注目が集まる中、人権問題が大きく動いた。これまで日本はこの問題に及び腰でG7(先進7カ国)で孤立していた。5月14日付の本欄でも日本が行動を避けていると批判した。その日本もやっと一歩前に踏み出した。

先月22日、G7の貿易相会合が英国で開催され、共同声明が採択された。焦点は「強制労働を供給網から排除するための共同行動」だ。名指しこそ避けているが、念頭にあるのは中国の新疆ウイグル自治区における強制労働だ。

これは6月の首脳会合の共同声明で託された。「グローバルな供給網における強制労働の根絶に向けて、共同の取り組みを強化する分野を特定する作業をG7貿易大臣が10月会合までに行う」。要するにG7として具体的に何を共同で取り組むかを明確にするのだ。

これまでの日本は「懸念の共有」にとどまり「共同行動」には及び腰だった。前述のG7首脳会合の重要な一文も会合後に外務省が作成した要約では触れられていなかった。メディアの関心を向けたくなかったようだ。因(ちな)みに米国による発表ではこれを特記し成果としてクローズアップしていた。

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